ガリバリューム鋼板(金属屋根)のカバー工法
現在はトタンの代わりにガリバリューム鋼板が使用されています。耐久性などの点で優れています。
屋根の葺き方は縦葺きと横葺きがあります
屋根の葺き方
ご覧のように縦葺きは傾斜のあまりない屋根でも使用可能ですが、横葺きは傾斜がないと、継ぎ目の部分から雨が浸入する危険性が高まります。
小部屋を増築したり、ベランダ部分を部屋に改造した場合などは、屋根の勾配があまりとれない場合が多いです。
その場合の屋根に、コロニアル屋根、金属屋根の横葺きを使用したため、雨漏りしたという例をたくさん見てきました。
勾配のない場合は、ガリバリューム鋼板やトタンなどの縦葺き、形状によってはFRP防水などを使用するようにしたいものです。
訪問販売で金属屋根を専門に販売している業者は、雨漏りについての知識がない販売員も多く、とにかく売上高を上げるためにその家に向かないリフォームを進める場合があります。
屋根の傾斜があまりない家の場合はリフォーム時には特に注意してください。
ガリバリューム鋼板屋根によるカバー工法
- コロニアル屋根やトタン屋根の改修に便利です
- 下地になるコロニアルなどを撤去しないため、残材の処分費がありません。(トタン屋根は場合により撤去する場合もあります)
- ガリバリューム鋼板屋根は裏に断熱材が接着してあり、断熱性があります。
- 金属屋根は雨の音が瓦などに比べて少し大きいですが、カバー工法は下のコロニアルと2重になりますので音が軽減されます
<コロニアル屋根:雨漏りがあります。部分修理はせず、カバー工法を採用しました>
既存屋根の様子です。(下の写真)押入れ天井に雨漏りしました。雨が強いとバケツがいっぱいになるとのことでした。
雨漏りいている天井裏の写真。カビやシミの色から雨漏りしています。写真ではわかりませんが、コロニアルを止めているクギの先端が下地の板を
貫通して見えています。クギの先端から水滴になって落ちる場合も多いです
上の写真から棟よりを見た写真です。白丸の所が棟のところです。
<コロニアルの下に入った水の様子は、コロニアルの縁切り をご覧ください。屋根塗装を考えておられる方は必ずご覧ください>
一番最初に敷くルーフィングは重要です。万が一屋根材料の下に入った水をすみやかに流すことが必要です。ルーフィングを止めるタッカー(ホッチキス)
の針や、止めるビスなどをなるべく少なくする事が必要です。単価的には数百円のアップ位なので出来るだけ良いものを使用したいものです。
ガリバリューム鋼板屋根の予算
足場が必要な場合と足場なしでも施工可能な場合もあります。
単価的には 平米6,500円から9,000円位までが多いです。棟の長さ、谷の有無などで金額も変わってきます。
一般的には80~120万円位の工事が多いと思います。
屋根はお客様が直接見ることができない場合が多いと思います。屋根勾配、下地の防水シート(ルーフィング)、棟や谷板金の処理も含めて
信頼できる業者に依頼しないと安心できません。塗装や、屋根工事は終わってしまえばどんな工事をしたかが見えにくくなる工事です。
見積書を丁寧に、納得できるように話してくれる業者を選んでください。