コロニアル屋根 縁切りの重要性

縁切りの説明その5

コロニアル屋根 縁切りの重要性

コロニアル屋根を塗装すると、コロニアルとコロニアルの重なり部に塗料がつまります。この重なり部は必ず隙間が開いていなくてはいけません。

その為、隙間に詰まった塗料を皮スキやカッター、縁切り部材:タスペーサーを使用し隙間を開ける作業を必ず行わなければいけません。

縁切りって何?

言葉で書いてもなかなか伝わりにくいので写真でご覧下さい

縁切りの説明図 縁切り部材:タスペーサーの写真 タスペーサー使用例の写真

タスペーサーは必ず使用しなくてはいけないものではありません。コロニアルの重なり部が3~4ミリほど開いて、隙間があれば使用しなくてかまいません。

ただ手作業の、皮スキなどによる縁切りは経験上ほとんど効果がありません。熱で塗料が溶け、またふさがる場合が多いと思います。

タスペーサーを使用しても1から数万円のコストアップで済むので、雨漏りを考えると必ず使用したい部品です。

縁切りをしていない場合の雨漏りの写真

屋根材の下まで雨が浸入しているのを、普通に考えるとあまり信じたくないと思います。コロニアル屋根、金属屋根、瓦、トタンなどどんな屋根も、材料の接触部は重なっていて、

その重なり部は毛細管現象により水が上に吸い上げられる現象が発生しています。また隙間などからは風による侵入もあると思われます。

その為、どの屋根も、材料下に雨が浸入しても、下地防水材の上を速やかにながれれば良いように考えて施工してあります。

速やかに流れるためには、屋根勾配がある程度あるのが重要なのがお分かりと思います。

時間がたち、下地防水材の劣化、ひび割れ、亀裂、内部にたまった泥などによる雨の滞留時間の増加などにより、釘や防水材の傷んだ部分から雨漏りする可能性が高まります。

その為・、定期的な点検、メインテナンスが必要となります。10年に一度は点検をしましょう。

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本来このように全ての重なり部などが、塗料による目詰まり、シールなどが施されていて、すでに雨漏りが始まっている場合は、部分修理ではなく金属屋根によるカバー工法がお勧めです。

<ガリバリューム鋼板(金属屋根)のよるカバー工法>はこちらをご覧ください。

部分修理の場合は修理部以外から雨漏りの可能性も高いからです。ただ予算が限られている場合や、この先住む時間が限られているなどの理由もあるかと思いますので、その際はご相談ください。

リスクを十分説明したうえで、部分修理も承っています。

 

コロニアル屋根で雨漏りした場合、雨漏り修理に慣れていない職人に頼むと、目地と言う目地を全てシールするという作業が良く行われます。

完璧にシールできれば雨漏りは止まりますが、下地の板は蒸れて傷み、強度が弱くなります。またシールで塞ぐため、シールの寿命、5~7年で傷み雨漏りの危険が増します。

また、シールするさいに、埃を取り除き、プライマにより下地を固めないと、シールが埃の上に施工された状態により、1年ほどで埃部分から浮き、雨漏りが始まります。

(全てシールを考える職人さんはプライマを使用する重要性も考えませんので、この工事はほとんど失敗の可能性が高いです)

また、水の浸入が一部でもあれば、シールの為逃げ道がなくなり、内部に水が大量にたまり、雨漏りが以前よりひどくなります。また下地材も常に湿った状態に置かれるため強度が弱くなります。

縁切りの意味を説明できない職人に、屋根塗装や雨漏り修理を任せては絶対にいけません