雨漏り修理で、見積り代行業者、インターネットのみの見積りにたよるのは危険
最近はインターネットを通して、見積り代行の業者に数社の一括見積りが出来るサイトも多く、お客様自身が業者に直接ネットで見積り依頼するケースも増えているようです。
当社に来る質問の多くは「○○から雨漏りしています。原因は○○らしいので、直したいです。いくらぐらいかかりますか?」というものです。
これに本当に答えられるのでしょうか?原因は特定されているのでしょうか?
もし原因がもう少し詳しくわかる場合でも、安易に答えられるとは思いません。
ただ、他のリフォームで相場価格を知りたいときには便利な場合もありますので、うまく使うことだと思います。
雨漏りは想定した原因と本当の原因は異なる場合も多い
まず、本当に雨漏り原因がその通りなのか?ということです。見積り依頼を受けて、現場で直接見てみると、お客様から聞いて想像していた原因と、全く違う場合が多いです。
雨漏り原因は単純ではありません。同じような所に雨漏りがあっても、その家ごとに原因が異なる場合がほとんどです。また複数の原因がある場合もあります。
現場で「原因はこの材料だと思ったけど違ったね」と職人さんと会話する場合が多いです。もちろん想像と一致する場合もありますが、現場に立ち、調べないとわからないことが多いのが現実です。
雨漏り原因ヶ所として場所は同じですが、原因が違うので、違う材料や、違う処理をした方が良い場合も出てきます。
ベランダから雨漏り、階下の和室に雨漏り という場合を考えてみます
戸建のベランダからの雨漏り、よくあるケースです。この原因を考えてみたいと思います
- 排水口廻りのトラブル・・・排水口の交換&シール、防水層をベランダごとやり直しなどが考えられます。ゴミ清掃など
- 防水層の亀裂などのトラブル・・・防水層をベランダごとやり直しで対処
- 床が塩ビなどの床材で覆われている場合・・・床下が原因なら既存床材を撤去、新しい床をつくり、FRP防水を塗布
- 手すりが付いている笠木板金などが原因・・・笠木板金の取り換え&下地板交換、メーカー製の手すりに交換、シールのみで直る場合もあります
- 床と笠木板金付近に問題がある場合・・・板金屋さんが作った笠木は年数が経つと問題が出る場合が多いです。どちらも問題というケースも多数あります
- 廻りの壁、出入り口のサッシのトラブル・・・サッシのトラブルも色々です。対処法もトラブル部分で変わります
- ベランダに問題なく屋根が問題ある場合も・・・比較的少ないですが、屋根そのものが原因の場合もあります
すぐ思いつく原因だけでもこのくらいは考えられます。
簡単な工事からかなり大掛かりな工事まで幅が広いです。金額の差もかなりあります。
これをメール内容や、一部の写真だけで見積ることは、私は怖くてできません。またお客様に対して無責任だとも考えます。
原因をはっきりさせないと見積りは出来ません
原因をはっきりさせて、その対処方を考えて、初めて見積りができます。
結論として、雨漏り修理だけは、代行業者の一括見積もりや、メールのみの見積りはおすすめしません。
雨漏りが直らない現場に伺うと、雨漏り原因と全く違うリフォームがしてある場合も多く見られます。
私も現場ごとに異なる雨漏り原因はその都度、勉強だと思って対処しています。経験のない業者に注文すると、とんでもない工事をされてしまうこともありますのでご注意ください。